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震災被害、心よりお見舞い申しあげます。

2011年3月11日に発生した東日本巨大地震による震災の被害者の方々に対し、心よりお見舞い申しあげます。また、震災の被害を受けられた公文書館をはじめとするさまざまな情報保存機関に対しても、心よりお見舞い申しあげます。


第8回資料保存シンポジウムのお礼

  情報保存研究会は、2014年10月20日(月)に東京・上野の東京国立博物館平成館において、公益社団法人 日本図書館協会と共催で第8回資料保存シンポジウムを開催いたしました。
 今回も大勢の方々に参加頂きましたことを心よりお礼申し上げます。


 第8回のテーマは「資料の保存とデジタルアーカイブについて-現在の取り組み、今後の課題-」と題しましてデジタル情報時代のアーカイブ、危機管理と修復、災害からの保存など産官学を通した広範囲な見地からシンポジウムを開催いたしました。
 特別講演では3名の先生方にデジタル情報時代に即したリアルで貴重な講演をいただきました。 またラウンジでは、資料保存の企業展示を行いました。今年も会員企業にあわせて会員企業以外の資料保存関連企業の皆さまにも出展いただきました。以下に講演の要旨を掲載いたします。(講演レジメは2014年11月末日まで掲載致します。)


特別講演 「東京都立図書館資料防災マニュアルについて」
 東京都立中央図書館資料保全専門員 眞野節雄氏

 未曽有の東日本大震災は言うに及ばず、近年、集中豪雨による水害が全国各地で増えてきているように感じる。資料を扱う機関の資料防災・減災に対する関心も高まってきている。そもそも、資料保存において、防災・減災は大きな柱のひとつであり、教科書的な文献も多い。ところが、その中で求められている各々の機関における「マニュアル」作成については、一向に進んでいないように思う。 「教科書」はあるが、いざという時の「マニュアル」がない。  都立図書館でも、マニュアル作成は以前よりの懸案事項でありながら進んでいなかった。しかし東日本大震災を受けて、まずは、「明日にでも発生するかもしれない災害」に対しての「準備」「緊急対応」を中心としたマニュアルを平成25 年度に策定した。  このマニュアルには次のような特徴がある。
① 資料が受ける被害からの視点でマニュアルを作成
② 水濡れ、落下による資料破損、ガラス飛散に対する緊急度は同一ではないことを明記
③ 水濡れ資料の対応について、塗工紙への対応に着目
これらの特徴について解説し、また、水濡れ資料の救済時に必要な道具類をまとめ館内に配置している「被災資料救済セット」や、陸前高田市立図書館の被災郷土資料の修復についても触れたい。
 (講演レジメ/PDF/サイズ混在) 


特別講演 「災害を前提とした文化財保護対策の構築 ―日本学術会議提言によせて―」
 熊本大学文学部教授 木下尚子氏

 本年6 月、日本学術会議は、災害を前提とした文化財保護対策についての提言を公にしました。(日本学術会議は学術の成果を社会に生かすことを目的に1949 年に設立された組織で、内閣府に所属していますが政府とは独立した特別の機関です。「提言」全文はwww.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-t193-6.pdf  この「提言」は学術会議の「文化財の保護と活用に関する分科会」が作成したもので、わたしはこの分科会の委員長として作成に係わりましたので、今回はその内容を、資料保存の視点からお話し申し上げます。
提言概要は以下の通りです。
(1) 文化財の防災と救出に向けた国レベルの常設機関の必要性と期待される業務
 ・行政と文化財関連団体との連携・協力
 ・文化財データの組織的整備
 ・放射能汚染をうけた文化財の救援
(2) 文化財専門職員配置の必要性
 ・文化財防災・救援の要としての役割
 ・地域の伝統的精神性の存続を担保する役割
 ・復興に伴う地域づくりへの貢献
(3) 災害遺構保護の必要性
(4) 被災文化財救援における大学の役割
講演では(1) を中心にお話しし、9 月1日に独立行政法人国立文化財機構において発足した「文化財防災ネットワーク推進本部」に期待する役割についても述べたいと思います。
 (講演レジメ/PDF) 


特別講演 「文化財未指定の古文書修復の必要性 ―具体的対応と問題点について―」
涛声学舎 舎主(元敦賀短期大学教授)多仁照廣氏

 「多仁式漉き嵌め修復法」開発の動機には、歴史学としては見捨てられた研究主題であった地域の若者・青年集団史および地域史研究への取り組み、保存指定のない文書で国家の危機を救った経験を含む国税庁税務大学校租税資料室(現、税務情報センター租税史料室)研究調査員として経験してきた史・資料との関わり、原発があっても過疎の進む北陸地方の小さな短期大学日本史学科での「字」史研究と教育の経験、などがあった。
 技術的な特色は、CANON EOS DCS3(1995 年発売、導入)から始まったデジタルカメラ使用の調査法の開発、デジタルカメラの修復技術への応用、雁皮栽培を含む原料からの和紙製造技術開発にある。
 2004 年7 月の福井水害を契機に「福井史料ネットワーク」副代表として災害被災資料の課題に取り組み、2010 年からは科研S「大規模自然災害時の資料保全論を基礎とした地域歴史資料学の構築」(代表、奥村弘神戸大学教授)共同研究者(現在は、連携研究者)として被災資料の修復と地域課題に取り組んでいる。
 消滅集落が増加する現状下で、世界の学者が、これこそ日本の誇る“世界遺産” と指摘する民間所蔵の文化財未指定史料の多くは消滅と散逸の危機にある。その救出は喫緊の国民的な課題である。
 (講演レジメ/PDF) 



 次回、第9回資料保存シンポジウムをご期待ください。





第7回資料保存シンポジウムのお礼


  情報保存研究会は、2013年10月21日(月)に東京・上野の東京国立博物館平成館において、(社)日本図書館協会と共催で第7回資料保存シンポジウムを開催いたしました。
今回も大勢の方々に参加頂きましたことを心よりお礼申し上げます。



 第7回のテーマは「広がる資料保存の取り組み -高まる意識の中で- 」と題しましてデジタル情報時代、危機管理とセキュリティ、災害からの保存など産官学を通した広範囲な見地からシンポジウムを開催いたしました。
 特別講演では3名の先生方にデジタル情報時代に即したリアルで貴重な講演をいただきました。 またラウンジでは、資料保存の企業展示を行いました。今年は会員企業にあわせて会員企業以外の資料保存関連企業の皆さまにも出展いただきました。以下に講演の要旨を掲載いたします。



特別講演「現代日本の資料保存活動と2011 年の意義」
 筑波大学図書館情報メディア系 知的コミュニティ基盤研究センター 准教授 白井 哲哉氏

 現代日本の資料保存をめぐる動向は、2011 年3 月11 日の東日本大震災の経験と、同年4 月1 日の公文書管理法施行の、二つの画期によって特徴づけられる。前者からは被災資料の救出体勢の整備や、重要な文書・記録類に対する分散保管の重要性への認識が進んだ。後者からは文書管理システムに対して重要資料の選別収集及び永久保存の提起が行われ、さまざまな取り組みが進み始めた。講演では、これら二つの画期を20 世紀後半期からの動向の延長上に捉え、その具体相と意義、問題点等について論じる。前者については文化庁による「文化財レスキュー事業」における実践から浮上した資料保存の課題を述べ、後者については資料保存の観点から公文書管理法の意義と課題を述べる。両者とも、従来の保存システムに対する再検討と物理的な保存対策の両側面を求める動きと言うことができよう。さらに両者の画期の接点に位置すると言える、被災自治体の公文書等の保全活動についても言及する。最後に、現代日本で資料保存活動を進めていく上では「原資料を可能な限り安全・確実に後世へ伝えていく」という関係者の強い使命感が重要であると指摘する。


特別講演「公文書管理法施行から2 年半~浮上した課題はなにか」
 都留文科大学非常勤講師 瀬畑 源氏

 2011 年4 月に施行された公文書管理法によってなにが変わったのだろうか。国立公文書館や宮内庁宮内公文書館などでの開示・不開示基準が明確化され、開示までの期間も大幅に短縮された。また、各自治体での公文書管理条例制定も徐々にではあるが増えてきている。
 しかし、2012 年には原子力災害対策本部の議事録未作成問題が世間を賑わしており、公文書管理のずさんさが未だに残っていることがうかがえる。また、自民党政権の下で特定秘密保護法案の策定といったような公文書管理法と逆行する動きも活発化しており、まだまだ公文書管理法が定着したとは言い難い。
 本講演では、管理法施行から現在までの2 年半、公文書管理法はどのような影響を各所に及ぼしたのかを、主に民主党、自民党政権下における政治の動きを中心に考察してみたい。公文書管理法の見直しがなされる施行後5 年は、それほど遠い未来ではない。問題を共有し、具体的にどのような働きかけを各所に行っていけばよいのかをともに考えていきたい。


特別講演「図書館員に必要とされるデジタルアーカイブ開発の能力」
 京都橘大学現代ビジネス学部教授 谷口 知司氏

 図書館サービスに求められる新たな視点が提示されたり、MLA連携など、図書館そのものの機能や、図書館が置かれている環境の変化には著しいものがあります。当然こうした動きは、そこで働く司書のもつ機能や役割、業務の拡大を伴うものであり、そのために新たな知識や技術を習得する必要があります。
 その際、デジタルアーカイブはその中心的要件として常に取り上げられています。
 本講演では、このデジタルアーカイブを二つの視点から論じます。最初は、図書館の所蔵資料の情報化の視点から、NPO 法人コンサウェルが公開した「古典籍、古文書、洋稀覯本等のデジタル化ガイドライン」を手掛かりにし、図書館員にとって必要なデジタルアーカイブ開発に関わる知識や能力について言及します。 二つ目の視点として、今後、地域において図書館が積極的に支援していくべき重要な課題である、地域資料の情報化や地域住民主導型デジタルアーカイブを取り上げ、図書館がそこにどのように役割を果すべきなのか、また図書館員の皆さん方がそれをどのように支援していくのかについて私の考えを述べたいと思います。


 次回、第8回資料保存シンポジウムをご期待ください。



第6回資料保存シンポジウムのお礼



  情報保存研究会は、2012年10月22日に東京・上野の東京国立博物館平成館において、(社)日本図書館協会と共催で第6回資料保存シンポジウムを開催しました。
当日は、さまざまな情報保存機関や企業などから多数のご参加をいただきました。


シンポジウムの特別講演では、「資料保存の最新事情―さまざまな取り組みの中から―」というテーマのもとに、 3名の講師(神庭信幸氏=東京国立博物館、佐藤大介氏=東北大学、橋本直子氏=葛飾区郷土と天文の博物館)よりお話をしていただきました。
講師の方々からは昨年3月の東日本大震災によって被災した文化財や各種資料のレスキューの実際、関東平野における歴史災害の検証と資料保存の観点からの教訓の継承などのお話があり、デジタル化などに加えて被災資料のレスキューなどまで、“資料保存という取り組み”は実に多岐に渡ることも改めて認識させられ、参加者には非常に参考になった講演でした。


シンポジウムでは、昨年と同様、資料保存実用講座も開かれて、資料の保存と活用に欠かすことができないツールやシステムなどについて会員企業からプレゼンテーションが行われたほか、会員企業による展示コーナーも設けられましたが、ご参加の方々からはいずれもたいへん業務の参考になったというお声をいただきました。
シンポジウムを盛大に開催できましたことをご参加の方々に厚くお礼申しあげますとともに、報告者の皆様、共催団体の日本図書館協会様、ご後援いただいた団体各位、開催準備に携わった多くの方々にもお礼申しあげます。


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